“停戦信じられない”避難民、「この戦争は世界レベルの犯罪」ロシア ウクライナ侵攻

戦火に追われ故郷を後にする人たち。そこには、ロシアに対する恐怖、不信、そして怒りが渦巻いていました。

JNNの取材団が入ったウクライナからルーマニアに通じる検問所。

「地下室に8日間こもっていました」

2人は親ロシア派に支配されている東部のドンバス地方出身。停戦交渉については懐疑的です。

「8年前から帰郷したいと思っていますが、いまだに帰れません」

「だからこそ国を出ることにしたんです。ドンバスで起きたのと同じことがウクライナ全土で起きるのではと思うからです」

国境から車で1時間の街にある支援物資センター。ベビーフードは需要が高く供給が追い付いていないといいます。

ボランティアの女性

「本当に悲惨です。赤ちゃん用の食べものが不足するなんて私には全く理解できません。この戦争は世界レベルの犯罪です」
停戦交渉への期待はここでも高くありませんでした。

「（Q.交渉についてどう思う）ナンセンスだ」

「最後の一人のロシア兵が去るまで戦うだけです」

こうしたなか日本時間午後4時から設置するとされていた「人道回廊」について、ウクライナ側は6つのルートで避難を開始すると発表しました。また、これまでにスミから5000人が避難したとしています。

一方でロシアの侵攻状況については、アメリカ国防総省の高官が首都キエフには軍が3方向から進軍していると指摘。

CIA=アメリカ中央情報局のバーンズ長官はプーチン大統領が強気に出て、民間人が巻き込まれるような激しい攻撃が今後数週間行われる可能性があると懸念を示しました。

アメリカは、ロシア産の原油などの輸入を全面的に禁止する新たな経済制裁を発動しましたが。

ヒューストン大学 エドワード・ハース教授

「ロシアは（原油を）1バレル125ドルでは売れなくなる。75ドルで売ることになる」

ハース教授はその上で、原油価格が下がっても中国やインドなどに輸出することでロシアは損失を回避でき、影響は限定的と説明。ロシアを決定的に止める手段はあるのでしょうか。