藤原直哉の「21世紀はみんながリーダー」 2025年11月19日 とっさの場合の判断・行動力

15 days ago
130

要約

藤原直哉氏による「21世紀はみんながリーダー」というタイトルの講演で、「とっさの場合の判断行動力」について話されました。藤原氏は近年の大型プラント事故や航空機事故などを例に挙げ、通常の状況ではマニュアルに従って問題なく対応できるが、想定外の事態が発生した際には人間の判断力と行動力が重要になると説明しました。

藤原氏は「スイスチーズの法則」を紹介し、複数の安全対策(スイスチーズの層)があっても、それぞれの穴が一直線に並んでしまうと事故につながると説明しました。どんなに安全対策を施しても、最終的には人間の判断力と行動力が被害を最小限に抑える鍵となります。

AI化やシステムの自動化が進む現代においても、想定外の事態が発生した際には人間の咄嗟の判断力と行動力が必要不可欠です。藤原氏は、この能力は昔の武士の心構えに似ていると指摘し、「常在戦場」の精神、つまりいつでも戦いに備えた状態でありながらも平常心を保つことの重要性を強調しました。

中小企業や個人企業の経営者は、常にこのような判断力と行動力を求められる立場にあります。経営においては数日単位の判断が多いのに対し、システム運用では数秒単位の判断が求められることもあります。

藤原氏は、標準的な手順やマニュアルを身につけることは重要だが、それだけでは想定外の事態に対応できないと指摘しました。マニュアル通りに作業することで変化や異常を見つけやすくなるが、最終的には「無心の世界」での判断力と行動力が生死を分けると述べました。

明治以降、武士の教育がなくなり、特に昭和50年以降はマニュアル重視の社会になってしまったと藤原氏は懸念を示しました。これからのリーダーには、とっさの場合の判断行動力を育てることが重要だと結論づけました。

チャプター
大型事故と咄嗟の判断力の重要性 ‎00:00:02
藤原直哉氏は講演を始め、近年の大型プラント事故や航空機事故について言及しました。これらの事故に共通するのは、とっさの場合の判断力と行動力に問題があったケースだと指摘しました。通常の状況ではマニュアルに従って問題なく対応できるが、ある一線を超えると人間の能力では対応できなくなり、不適切な判断行動により大事故に至ることがあると説明しました。

スイスチーズの法則と安全対策の限界 ‎00:01:28
藤原氏は「スイスチーズの法則」を紹介しました。これは複数の安全対策(スイスチーズの層)があっても、それぞれの穴が一直線に並んでしまうと事故につながるという考え方です。どんなに安全対策を施しても、たまたま全ての安全網が突破されることがあり、最終的には問題発生時に被害を最小にするための判断力と行動力が重要だと強調しました。

AI時代における人間の判断力の必要性 ‎00:04:01
AI化やシステムの自動化が進み、安全対策は昔に比べて進化していますが、それでも大事故は発生します。藤原氏は、飛行機事故の例を挙げ、滑走路に無事に着陸しても、その後の避難において一人一人の判断力と行動力が命を左右することがあると説明しました。大震災や原子力事故などの想定外の事態においても、咄嗟の判断力と行動力が重要だと述べました。

武士の心構えと現代のリーダーシップ ‎00:06:56
藤原氏は、咄嗟の判断力と行動力は武士の戦いに似ていると指摘しました。「常在戦場」の精神、つまりいつでも戦いに備えた状態でありながらも平常心を保つことの重要性を強調しました。緊張しすぎると疲れてしまうが、油断しすぎると危険に対応できないため、高い次元でバランスを取る必要があると説明しました。

経営とシステム運用における判断力 ‎00:10:22
中小企業や個人企業の経営者は、常に判断力と行動力を求められる立場にあります。経営においては数日単位の判断が多いのに対し、システム運用や飛行機操縦、化学プラントなどでは数秒単位の判断が求められることもあります。藤原氏は、AIやロボットが進化しても、咄嗟の判断力と行動力がないと安全は保てないと強調しました。

マニュアルの限界と無心の判断力 ‎00:15:15
藤原氏は、標準的な手順やマニュアルを身につけることは重要だが、それだけでは想定外の事態に対応できないと指摘しました。マニュアル通りに作業することで変化や異常を見つけやすくなるが、最終的には「無心の世界」での判断力と行動力が生死を分けると述べました。福島原発事故のように、マニュアルに書かれていないことが起きた場合の対応が重要だと強調しました。

現代社会におけるリーダーシップ教育の必要性 ‎00:19:01
藤原氏は、明治以降、武士の教育がなくなり、特に昭和50年以降はマニュアル重視の社会になってしまったと懸念を示しました。アナログ時代には経験豊富なリーダーがいたが、現代ではマニュアル依存が強くなっていると指摘しました。これからのリーダーには、とっさの場合の判断行動力を育てることが重要だと結論づけました。

行動項目

藤原直哉氏は、リーダーはとっさの場合の判断行動力を育てる教育を重視すべきだと提案しました。 ‎00:18:10

藤原直哉氏は、標準手順を身につけつつも、想定外の事態に対応できる能力を養成することを推奨しました。 ‎00:16:04

藤原直哉氏は、現場でリーダーの能力を高めていくための意識を持つことの重要性を強調しました。 ‎00:19:01

Loading 1 comment...