一日中踊り狂うバアルの預言者達を翻意させた燔祭

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≈紀元前857年
エリヤがアハブの下を訪ねる。エリヤがアハブに飢饉の到来を警告してから3年6ヶ月の間、サマリアは飢饉に襲われていた。アハブは、イゼベルがヤハウェの預言者達を殺害した際に100名の預言者を救い出し、50名ずつ洞窟に匿ってパンと水で彼等を養った宮廷長オバデヤを呼び寄せた。オバデヤは「此の地の全ての泉、全ての渓谷に行ってみなさい。もしかすると、草を見付けて、馬や騾馬を生かす事が出来、家畜を殺さずに済むかも知れない」とアハブに言った。其処で、オバデヤとアハブは二手に分かれて巡る事にした。オバデヤが道を進んでいると、エリヤが訪ねて来た。オバデヤは、エリヤを認識すると、其の前に平伏し「貴方は我が主、エリヤ様ではありませんか」と言った。エリヤは「そうだ。私が此処に私が居ると、アハブに伝えなさい」と返した。オバデヤは「私がどの様な罪で、貴方は僕をアハブの手に渡して殺そうとされるのですか。貴方の神、ヤハウェは生きておられます。アハブが貴方を捜し出す為に人を送らなかった民や王国はありません。そして『エリヤは居ない』と言う時は、其の国や民に貴方が見つからないと言う誓いをさせるのです。貴方は今『私が此処に居るとアハブに告げよ』と言われます。しかし私が此処を離れると、ヤハウェの霊が貴方を私の知らない所へ連れて行くでしょう。私がアハブに告げ、アハブが貴方を見付ける事が出来なければ、アハブは私を殺すでしょう。しかし、僕は幼い時からヤハウェを恐れている者です。私が、イゼベルがヤハウェの預言者達を殺害した際に100名の預言者を救い出し、50名ずつ洞窟に匿った時、パンと水で以って生き残った預言者達を養った事をヤハウェはお聞きになっていないのでしょうか」と訴えた。エリヤは「私の仕える万軍の主、ヤハウェは生きて居られる。私は今日、必ずアハブの前に姿を現すだろう」と宣言した。オバデヤはアハブにエリヤの居場所を告げた。アハブはエリヤに会い「イスラエル王国を悩ます者よ、貴方は此処にいるのですか」と言った。エリヤは「私がイスラエル王国を悩ますのではありません。貴方とオムリが悩ましたのです。貴方方がヤハウェの命に背き、バアルに従った為です。其れで今、人を遣わせて、全てのイスラエル王国民・バアルの預言者450名・アシェラの預言者400名・イゼベルの食卓で食事を摂る者達をカルメル山に集めて、私の所に来させなさい」と命じた。アハブはエリヤに従い、人々をカルメル山に集めた。エリヤは「貴方方はいつまで2つのものの間で迷っているのですか。ヤハウェが神なら其れに従いなさい。バアルが神なら其れに従いなさい」と言った。人々は無言であった。続けてエリヤは「私は唯1人残ったヤハウェの預言者です。しかし、バアルの預言者は450名居ます。2頭の雄牛を用意して下さい。1頭はバアルの預言者達の為、もう1頭は私の為です。1頭の雄牛を彼等に選ばせ、其れを切り裂いて、薪の上に載せて、火を付けずに置かせなさい。私の雄牛も同様にします。斯うして、貴方方は貴方方の神の名を呼びなさい。私はヤハウェの名を呼びましょう。そして、火を以って答える神を神としましょう」と語った。人々も同意した。エリヤはバアルの預言者達に「貴方方は大勢居るから、最初に1頭選び、其れを整え、貴方方の神の名を呼びなさい。但し、火を付けてはなりません」と言った。バアルの預言者達は、エリヤの言う通りにし、朝から昼迄バアルの名を呼び「バアルよ、答えて下さい」と言った。しかし、何の声も無く、答える者も居なかった為、彼等は、自分達の造った祭壇の周辺で踊った。エリヤはそんなバアルの預言者達を嘲って「バアルは神なのだから、大声を上げて呼びなさい。バアルは考えに耽っているのか、他所へ行ったのか、旅に出たのか、又は眠っていて起こされなければならないのか」と言った。バアルの預言者達は、大声を上げ、習わしに従い、刀と槍で其の身を傷付け、血を流した。そして、バアルを呼んでいる間に夕方の供物を捧げる時間に至った。エリヤは人々に「私に近寄りなさい」と言った。人々が近寄るとエリヤは、破損したヤハウェの祭壇を修繕した。そして、イスラエルの12部族に因んで、12の石を取り、其の石で祭壇を築き、溝を掘って薪を並べ、雄牛を切り裂いて薪の上に載せ、4つの甕に水を満たし、雄牛と薪に注ぐ様指示した。エリヤが3回水を注がせると祭壇の周囲に水が流れ始めた。更に溝にも水を注いだ。そしてエリヤは「アブラハム・イサク・ヤコブの神であるヤハウェよ。イスラエル王国では、貴方が神である事、私が貴方の僕であって、貴方の言葉に従って、此れ等を実行しました。ヤハウェよ。私に答えて下さい。ヤハウェよ、此の民に貴方が神である事、又貴方が彼等の心を翻意させました。其の時雄牛・薪・石が焼き尽くされ、火は溝にも及んだ。人々は平伏して「ヤハウェが神である。ヤハウェが神である」と言った。エリヤは「バアルの預言者を捕らえよ。1人も逃してはならない」と指示した。捕縛が完了すると、エリヤはキション川(現在のイスラエル北部地区)に下り、バアルの預言者達を殺害した。エリヤはアハブに「大雨の音がするから、上って行って、食事を摂りなさい」と言った。アハブは上って行った。しかしエリヤは、カルメル山の頂上に登り、平伏して顔を膝の間に入れ、僕に「上って行って海の方を見なさい」と言った。僕が上って行って、帰って来て「何もありません」と答えた。其の遣り取りを繰り返し、7度目に僕が「海から人の手程の小さな雲が発生しています」と報告した。エリヤは僕に「上って行って『雨に留められない様に車を整えて下れ』とアハブに伝えなさい」と指示した。間も無くして、雲と風が発生して、空が黒くなって大雨となった。アハブは車に乗って、エズレル平野(現在のイスラエル北部地区)へ向かった。エリヤも、腰を絡げて、エズレル平野へ走って行った。

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